紫色のつぶやき

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映画「バクマン」、漫画家の物語を知れば漫画がさらに面白くなる

週刊少年ジャンプを読まなくなったのはいつからだろうか?

5年前くらいだろうか? 

 

読むと言っても読むのはナルトとワンピースだけ。当時そんな人は周りに多かった。

軽く立ち読みしたり、誰かが買ってきて部室に置いて帰る。そんな風景は今も日本中にありふれていることだろう。

 

漫画が生まれるまでを漫画にし、実写化

私は原作漫画の「バクマン」は恥ずかしながら読んだことはない。最近ジャンプも読んでおらず、原作も知らない、そんな人こそ映画を見るべきだと思う。

明日の帰りにはコンビニへ行ってジャンプを立ち読みしたくなるだろう。

 

この映画は高校生2人組が漫画家になろうと漫画を描くところから始まる。2人は描いた漫画を週刊少年ジャンプに持ち込み、編集者に高評価をもらう。そこから2人の目標は賞を取る、ジャンプで連載をスタートさせる、読者アンケートで1位を取る、などどんどん膨らんでいく。

 

この映画が面白いのは何と言っても週刊少年ジャンプのリアルな世界をのぞき見ているからではないだろうか?全くのゼロの状態から漫画が生まれ、ジャンプに掲載されるまでの流れを知ることは実に面白い。

漫画家という職業、編集者という職業、連載はどうやって決まるのか、打ち切りはどうやって決められるのか、中でも印象的なのは読者アンケートシステムの解説ではなかろうか。

 

毎週送られてくる読者アンケートを集計して会社にその結果が張り出される。編集者同士の競争、漫画家のモチベーションアップ、消費者と製作者側の需要と供給のすりあわせ。

 

漫画家と言う過酷な世界

そして締切に対して物語の構成や作画が全く追いつかないといった漫画家という職業のリアルなさまも興味深い。

自分たちが「今週はつまらなかったな」と軽くあざ笑う週刊連載の背景には今週はいい話が思いつかなかった、プライベートで用事があった、体調がすぐれなかった、など漫画家側の事情もあるのかもしれない。締切が迫る中で徹夜を繰り返しながら連載は生まれるのだ。

 

現代社会では漫画に限らずコンテンツは増え続けている。昔の名作も消えるわけではない。

我々はそれらを消費し、評価する。我々消費者側も目が肥えてしまっているのかもしれない。

逆に漫画家が最高に面白いと思える話を書いても読者アンケートで思ったような結果が出ず、作家の努力は無残に崩れ去ることもあるだろう。

 

我々のように趣味でブログをやっている程度なら今日のブログは適当でいいや。そう思う日もあるだろう。しかし連載を持っている漫画家である以上、そんなことをしたら読者に最低の評価を下される。 

 

そうやって漫画家が漫画を描いている姿を思い浮かべるだけで俄然漫画を読むのがさらに面白くなる。時間があれば一コマ一コマよく観察し、作者の意図や思いを想像するのも面白いかもしれない。

 

映画「バクマン」は普段はあまり顔を見せることのない漫画家が漫画に出てきて話をするドキュメンタリー、そんな風に感じた映画だった。