営業をやっているわけでもないし雑談力なんか必要ないと思っていた。
しかしどんな職に就いていようと人とコミュニケーションを取る力、とりわけその入り口となる雑談力はとても重要なようだと実感する今日この頃。
本「超一流の雑談力」から雑談力を鍛えるためのヒントを探ってみた。
雑談力を鍛えるきっかけ
雑談力を鍛えるきっかけを聞かれたらこのように答えるだろうか。
「先日銀行で営業をやっている友人と飲みに行く機会がありましてね、その人の話がめちゃめちゃ面白いんです。ちゃんとこちらの興味のある音楽の分野とか働いている業界の分野とかの話を中心に私の知らなかった話をどんどん教えてくれるんですよ。
でもよくよく思い出してみると私の方が話している時間が長いんです。相手は私にしゃべらせてその話に”うんうん”とかこちらのテンポに合わせた相槌を打ってくれます。それでここぞとばかりに私の知りたかったような話を簡潔にしゃべってくれるんですよ。
もう自分の会話力のなさに落胆してしまいました。」
この発言の中にも本に書いてあるさまざまなテクニックが含まれている。
- 軽い失敗談で自己開示する
- 擬声語、擬態語をうまく使い人を引き付ける話し方をする
この営業で働いている友人も大いにテクニックを活用していた。
- 笑い話は記憶に残りにくいが、興味のある話は記憶に残りやすい
- テンポよくあいづちを打つ
雑談=コミュニケーション力ではないなのだ。雑談はテクニックと訓練でうまくなる。
私はかつてこのように思っていた。
- 雑談は頭の回転が速い人がうまい
- ノリがいい人が雑談もうまい
- 話がうまいのはもはや才能の世界だ
もしこの仮定が本当だったら私の友人はあそこまで話がうまくならないはずだ。 彼は学生時代そこまでノリがいい人間ではなかった。やはり老若男女に金融商品を売っている経験が彼の話し方を鍛えたのだろう。改めてこの友人への好感度が一段と上がった気がする。
初対面の人とは雑談から徐々に信頼関係を作っていく
私もぜひ話し方を鍛えていきたいと思った。内向型人間であると自分で自覚しているがゆえに、会話のテクニックは仕事やプライベートにおいて必要不可欠だ。
内向型人間は疲れる。。。ストレスを感じないためのコミュニケーション術 - 紫色のつぶやき
社会人となった今、特定少数の人と深い関係を築くよりは多数の人間とちょっとした雑談や仕事上のお願いをすることが多い。また、会話をする人の立場もばらばらだ。一つ上の先輩の場合もあれば係長、課長。部長と話さなければならないときだってあった。
会話がうまくなるにはまず雑談力をつける必要がある。
もはや詳しくはこの本を見てもらえばいいのだが、一度に38個ものテクニックは使えない。もう本当に明日から使えるテクニックを3つ抜粋する。
ちなみにこれもテクニックの一つでポイントを予告されると思わず聞き入ってしまうというものだ。私のブログは読まれているのか分かりませんがね。
明日から使えるテクニック3選
「ノープラン雑談」から「オチのある雑談」へ
話ベタな人の特徴としてまず挙げられるのは、話が不必要に長いことです。
こうしたことが起きてしまうのは、「話の終着点をどこに持っていくか」というプランニングがないことが大きな原因です。(p.37)
具体的なやり方はこうだ。
1、まず雑談で自分が話したいこと、相手から聞きたいことなどを決める。
例:上司に子供がいるかどうか知りたい(あまり直接聞きたくない)
2、その話が聞けるように雑談をプランニングする。
例1:休日の過ごし方から話を聞く
「もう一人だと何もやることがなくて困りますよ。○○さんは何されることが多
いですか?」
例2:子どもが関係する話題から聞く。
「最近Youtuberが中学生のなりたい職業ランキング第一位って話ですけどそん
なに世の子供たちは見てるんですかね?」
雑談はラップのようにノープランで瞬発力を使ってやるものだと思っていたが目的を定めて雑談を始めるのが良い。毎朝、「今日はこんな話がしたいな」と話題を決めてから行くだけで逆にそこまでの話し方が考えやすい。
「そうですね」で会話を止めず、「ひと言足して」返す
私は「そうですね」を使っていれば相手の話を聞いていると思っていました。確かに相手の話を聞いてはいるのですが筆者はこれを良しとしません。
「なるほどですね」「そうですね」は良くないあいづちだと言いましたが、これには何よりも大きな理由として「会話を止めてしまうから」と言うことがあります。(p.87)
確かに「そうですね」と言われれば相手はそれ以上話すことができなってしまう。話を肯定しているが続けようとはしていない言葉だ。ひと言足して返すというのは相手がさらに話せるように質問や疑問、自分の意見を返してあげることだ。そうすれば会話が続く可能性は高まる。
会話が終わったらすぐにメモを取る
その日に人と出会って会話をした直後、何を話したか記録をする。要は、何を話したのか覚えておくためにメモを取りましょう、ということです。(p.114)
今まで雑談をしても相手との関係が深まるわけではなく、雑談をするたびにリセットされ、再び出会った後にまた同じ話をしているということすらあるほど私は雑談の力を無視していた。
このテクニックは雑談がうまい人はここまでやるのかと驚愕させられた努力だ。銀座のクラブの売れっ子ママが手帳にお客さんの情報を記録するのと全く同じ。2回目にあった時に1回目に話した内容を用いて話をすれば相手は自分のことを覚えてくれていると思うことでしょう。
さいごに
雑談にシミュレーションや練習が必要だと概念自体を初めて聞いた。練習しなくとも会話がスルスルとできるのが才能だが才能がないからと言ってあきらめるのは早い。
才能がない私のような人間はテクニックと努力を駆使して雑談力を上げることから始めるのがよさそうだ。