アメリカのドキュメンタリー映画はパンチが効いていて面白かった。
映画は1999年にコロンバイン高校で起きた銃乱射事件を中心にアメリカと銃について、ムーア監督自らがインタビューを通じて論じていく。
日本で言うと森達也のような映画の作りになっているなと感じた。
「自分の身は自分で守る」という権利、全米ライフル協会の力などがあり、アメリカで銃がなくなることは今後もないだろう。
映画の中で語られてたが、何か事件が起きるたびに銃を規制する方向ではなく、人々の恐怖心をあおってさらに銃の売り上げにつなげるという手法がアメリカを経済大国に成長させた。
その証拠に今回のコロナ騒動でアメリカでは銃が買い占められているらしい。。
事件が起きたコロンバイン高校では先生は勉強できない生徒に対して「失敗すると一生ダメ人間だ」と語っていたそうだ。アメリカという自由な国だからこそなのか、自らが経済的、人間的に落ちぶれるのを恐れる。弱者は差別され、強者になれば優遇されるという体質がある。
まるで日本のようだ。。これが資本主義で世界競争を勝ち抜く秘訣だとするならば、よくない兆候だろう。
事実、このコロンバインの事件の後も銃を用いた無差別殺人は後を絶たない。
競争から敗者復活できない人間や、自分とは違う他者に対して差別意識を持っている人間が起こした事件もある。
2017年ラスベガス・ストリップ銃乱射事件 - Wikipedia
もし、資本主義で世界競争を勝ち抜くための秘訣が、自国の弱者を置き去りにして強者を優遇することでより世界での競争力を発揮する、ことだとしたらそこで生活する弱者たちが幸せを感じて生きていられるはずがないだろう。