紫色のつぶやき

どうせそんな悩みは1年後にはどうでもよくなってる

「なんかつまらない」を解決するために「没頭力」を手に入れよう!

間違いなく今年一番衝撃を受けた本だ

没頭力 「なんかつまらない」を解決する技術

没頭力 「なんかつまらない」を解決する技術

  • 作者:吉田 尚記
  • 発売日: 2018/02/24
  • メディア: 単行本
 

 

我々は常に過去にとらわれ、未来に不安を感じる生き物だ。

「今を楽しめ」とはよく言うがコロナウイルスが出回り私の資産の損失も10万円を超えてしまった、どうやって楽しめばいいというのだろう。

 

そんな中読んだこの本。この本は今を楽しむことを「没頭」と定義した。

没頭が幸福をもたらし、「なんかつまらない」といった不安を解消し、没頭状態に入るためにはどうすればいいかを書いた本だ。みんなで楽しい人生を送りましょう!

 

 

本の中身はニッポン放送アナウンサーでもある作者の吉田尚記氏がニコ生で配信した内容をいい感じに本にまとめたというユニークな構成になっていて非常に読みやすい。

 

人間の幸福を構成する要素

没頭力の原点はポジティブ心理学だ。

アメリカの心理学者マーティンセリグマンが人間の幸福を構成する3要素として

「快楽」「意味」「没頭」と分けた。

 

「快楽」ってのは分かりやすく、みんなすぐに飛びついてしまうけれども、それにはすぐ「慣れ」が生じるらしい。

いくらお金持ちになってもお金がある状態が普通になってしまい、逆にお金を守ることばっかり考えてしまう。

高いワインや料理も最初食べたら衝撃を受けるかもしれないけれども、どんどん慣れていってしまう。

 

「意味」も多くの人が考えてしまう事柄だ。「人生哲学」だったり、仕事だったら「キャリアプラン」、人生だったら「人生の目標」など、自分が何のためにその行動をとるのか、と意味づけるものだ。

 

「世界中の貧困をなくす」など「意味」の要素が大きくはっきりし、それでいてやることが定まっている人は「意味」によって人生を幸福にでき、充実した日々を送ることができる。

 

私はもともと「意味」を考えすぎる人だ。これも未来への不安から来ているのだろうか。

「今のままの仕事でいいのか」

「お金をどんなことに使えば自分にとって有益か?」

「結婚しないと言っているけど将来孤独死しないか(笑)」

などなど、ある程度考えることは重要でも、それ以上考えることはもはや堂々巡りしてしまいただ悩むだけになっていることが多い。だが私にはそんな癖がついてしまっているからか。

「今日のお風呂はお湯をためて湯船に入るべきか、それともシャワーだけで済ませるべきか」

みたいなことを5分くらい考えてしまっているときもある(笑)。

その時間でシャワー浴びられるし。。

 

しかし、明確な目標もないのに「意味」ばっかり探そうとしていても堂々巡りしてしまう、ということだ。

 

対して「没頭」は上記2つよりは幸福を感じやすいものだと考える。「没頭」はたびたび「フロー体験」とも結びつけられる。没頭するのに必要なことはフロー体験をするのと同じ要素だったりする。

 

 

没頭できるものがない時は? 没頭するためのテクニック

これは私も最初読んでいて思った疑問だ。しかし本書では、そもそも没頭できる「もの」を探すのではなく、対象は何でもいいとしたうえで没頭という「モード」を手に入れろ、と言っている。

対象がどんなものであるかに限らず、没頭状態になるためのテクニックが記載されている。

 

  1. 楽しいと思ったことを書き出してみる
  2. まずは手を動かす=行動すること
  3. 挑戦になっているかどうか確認する
  4. 不可能な挑戦をできそうな挑戦に帰る
  5. 自分がいつモチベーションが上がるかモニタリングする
  6. 適度なストレスをかける

 

仕事そのものは大した意味のない雑用でも、

「この雑用を〇分以内に終わらせて上司に報告する」とストレスをかけ、ゲームのように楽しむことにより没頭状態に入りやすい。

 

ここでは抽象的に書いてしまったけど本書ではそれぞれに対してニコ生視聴者のリアルな声も集めながら具体例を挙げて行ってくれたのでわかりやすかった。

 

さあ没頭に目覚めよう!

そんなわけで没頭力は非常にいい本でした。

没頭という状態そのものが人間を幸福にすることができること、没頭の対象がなくても没頭モードを手に入れればいいこと、など目から鱗な情報ばかりだった。

 

人生の意味なんか考える前に目の前のことに没頭したほうが幸せな人生を送れるってことよ。