昨年亡くなったスティーブン・ホーキング博士のドキュメンタリー映画。
病気により体も自由に動かせず、話もできない、考えることはできるが書くこともできない。
それでもホーキング氏は言った。
「見ろよ、我々が創り上げたものを」
この宇宙の片隅に
彼は筋肉が思うように動かせないALS(筋萎縮性側索硬化症) という病気だった。
アイスバケツチャレンジという形で啓発活動が行われているやつだ。
大学生の時に余命2年と言われてから彼は50年近く生きた。
彼の半生を描くこの映画で彼は結婚し、子供を作り、ベストセラー本「ホーキング、宇宙を語る」を出版する。「

ホーキング、宇宙を語る―ビッグバンからブラックホールまで (ハヤカワ文庫NF)
- 作者: スティーヴン・W.ホーキング,Stephen W. Hawking,林一
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1995/04/01
- メディア: 文庫
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今見えている星は実際にはもう爆発してしまって存在していないのかもしれない。
よく聞く言葉だ。
宇宙は果てしなく広いんだと改めて思い知らされる。
「この宇宙の片隅に」という言葉はその時思いついたんだよ。
博士と彼女のセオリー
まあそんなことは置いておいてタイトルにもある通りこれはラブストーリーだ。
宇宙ですら方程式で表せるというのに男と女の関係性は方程式で表せない。
ハウツーやテクニックは存在してもすべての人に当てはまるわけではない。また使用できる期間やタイミングも限られている。
だからホーキング氏は「博士」と「彼女(ジェーン)」だけのセオリーを作り出したんだ。何でも理論や定説に当てはめようとする自分には良くわかる。
彼は自分の体が動かないにも関わらず感謝の心を忘れず、彼女のことを考えていた。
だが感謝の心だけではなく家族がうまくいくための常識外れのソリューションを持ってくるあたりが彼の素晴らしいところだろう。
スティーブン・ホーキングは恋愛学でも博士号を取れたはずだ。
2人でダメなら3人で、新しいセオリー
体の自由がどんどん効かなくなっていくホーキング氏。このままではジェーンの負担は増える一方である中、ホーキング氏は家にジョナサンという男性を一人迎え入れ、子どもの世話やジェーンの手伝いをしてもらう。
普通では考えられない、それが当時のホーキング氏が作った方程式だったのだろう。
結局晩年、スティーブンは離婚してしまう。このことは映画では描かれていないが再婚もしている。セオリーが崩れてしまったかどうかは分からないが博士は映画で自分の作った方程式を壊すのも大切だという趣旨のことも語っていた。
スティーブンの生きてきた半生を自身は長く感じるのだろうか?それとも短く感じるのだろうか?宇宙の起源からすれば博士の人生すらとんでもなく短い。どんなに辛く苦しい時間を過ごしているときでも宇宙の空間と時間の長さに比べれば大したことないなと思えれば生きていくのが少し楽になりそうだ。